デュタステリドとプロペシアどう違う?、デュタステリドとミノキシジルどう違う?
またデュタステリドとプロペシアの併用
プロペシアとフィナステリド・ミノキシジルを比較し違いについて解説します。またプロペシアがどれぐらい処方されているか?またそのうちどれぐらいの方がジェネリックを選んでいるのでしょうか?
デュタステリドとプロペシアの違いとは何なのでしょうか? 違いはAGAの原因物質DHTの抑え方です。プロペシアは頭髪の毛根にダメージを与える原因である男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を阻害する薬です。DHTは一般的な男性ホルモン「テストステロン」が5α-リダクターゼ(還元酵素)と結びついてできます。テストステロンと還元酵素の結びつきを阻害すれば発毛サイクルが正常化され、太く健全な髪が成長できるようになるのです。5α-リダクターゼはⅠ型とⅡ型があり、このうちプロペシアはⅡ型のみに作用、デュタステリドは両者ともに作用します。
フィナステリド、フィンペシアはプロペシアと同じフィナステリド製剤ですのでデュタステリドとフィンペシアの違い、デュタステリドとフィナステリドの違いはデュタステリドとプロペシアの違い変わりありません。フィンペシア、フィナステリドともにⅡ型のみに作用します。
アメリカの論文によるとデュタステリドについて、Ⅱ型の阻害能力は約3倍、Ⅰ型の阻害能力は約100倍にも及ぶことが分かっています。
かなりの違いですね。そのためデュタステリドとプロペシアを比較するとデュタステリドがより強い発毛効果があると言えます。またデュタステリドとフィンペシアを比較しても、デュタステリドとフィナステリドを比較しても同様のことが言えます。
デュタステリドを服用している場合、プロペシアを併用して服用してもあまり意味はありません。デュタステリドは男性ホルモンDHTを90%以上強力に抑えることがわかっており、同様の作用機序であるプロペシアを併用しても強い発毛効果は期待できません。これはデュタステリドとフィンペシアの併用、デュタステリドとフィナステリドを併用した場合も同様です。
プロペシアにデュタステリドを併用するのはどうでしょう?オーストラリアではプロペシア1mgを1日1回、週に1回デュタステリド0.5mgを服用した場合にプロペシア単独で服用した場合よりもより髪の毛が生えたと報告されています。プロペシアにデュタステリドを併用するのは効果ありと言えそうです。
プロペシアは男性ホルモンDHT産生を60~70%抑制しますがデュタステリドは90%抑制します。そのためプロペシアからデュタステリドへの切り替えは期待できます。海外データですがプロペシアからデュタステリドへの切り替えで77%でより髪の毛が増えたそうです。プロペシアで満足できない場合はデュタステリドへの切り替えを検討しましょう。
ミノキシジルには内服薬と外用薬があります。一般に日本のAGA治療として男性に広く使用されているのは5%の外用薬です。
プロペシアやデュタステリド(ザガーロ)は「原因となる悪玉男性ホルモンの生成を阻害する」作用がありますが、ミノキシジルは作用の仕方がちょっと違います。血管を拡張して血流を良くする効果がメインです。この作用機序がプロペシアとミノキシジルの違いなのです。また作用機序が違うためデュタステリドとミノキシジルの併用は非常に効果的です。ミノキシジルは日本皮膚科学会も推奨度Aとしています。
AGA専門クリニックには必ずミノキシジルタブレット、通称「ミノタブ」があります。ミノタブがないAGA専門クリニックはないといっても過言ではないでしょう。そのミノタブですがやはり作用機序はミノキシジルの外用剤と同じですが発毛効果はミノタブに勝るものはありません。作用機序はデュタステリドとミノタブでは違っているため、デュタステリドとミノタブを併用すると強力に発毛することができるでしょう。ミノタブは一般の皮膚科では取り扱っていませんがAGA専門クリニックで入手可能です。
デュタステリドとミノキシジルの併用は作用機序が違うため非常に効果的です。またミノキシジルの外用剤とミノタブの併用も可能です。デュタステリド、ミノキシジル、ミノタブを使って発毛する場合、ミノキシジル外用剤は市販のものよりAGA専門クリニックが安く処方していますし、ミノタブはAGA専門クリニックでないと処方していません。
デュタステリドとミノキシジルの併用はAGA専門クリニックの医師から処方してもらう必要があります。