プロペシアの効果を徹底解明!

デュタステリドの耐性

2018.05.21

デュタステリドは男性型脱毛症(AGA)の治療薬として使われており「抜け毛を抑制する守りの成分」と言われています。この成分を飲み続けると徐々に耐性がつき効かなくなるのではないかとインターネット上では言われていますが、果たして真実はどうなのでしょうか?今回は、その点に触れていきたいと思います。

デュタステリドとは

デュタステリドは、2015年にAGA治療薬として認可された成分で、もともとは「前立腺肥大症」の治療薬として使われていましたが、AGAの治療薬としても使えるということで「ザガーロ」という商品名で登場しました。また、デュタステリドはフィナステリドと同様に、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン(DHT)」に代謝されるのを抑制する働きがあります。AGA治療薬として最も認知度の高いのは「プロペシア」ですが、このプロペシアの主成分はフィナステリドと言い、今回紹介するデュタステリドはフィナステリドよりも強力な作用があることで知られています。上記のジヒドロテストステロンには、5α還元酵素I型と5α還元酵素II型があります。5α還元酵素I型は、側頭部や後頭部から薄毛が進行するものですが、ほとんどのAGAの原因は前頭部や頭頂部から薄毛が進行する5α還元酵素II型となっています。フィナステリドは5α還元酵素II型に効果がありますが、デュタステリドは5α還元酵素I型・II型のどちらにも効果があるため、デュタステリドの方がより強力な脱毛抑制作用が期待できます。

デュタステリドの効果

デュタステリドの効果が実感できるようになるまでの期間は約半年間と言われますが、早い方では3ヵ月ほどで体感されます。頭髪には、「成長期、退行期、休止期」という一定のサイクルがあります。AGAの方は、成長期が正常の方に比べ、髪の毛が成長する前に抜けてしまう症状が起こります。デュタステリドを使用することで、5α還元酵素のI型とII型のを両者を抑制し、ジヒドロテストステロンが作られるのを食い止められます。脱毛への影響力が強いジヒドロテストステロンがなくなることで、髪の毛が抜けてしまう症状を防ぐことができます。また、デュタステリドを使わなくてもフィナステリドだけでもAGAの原因を改善できるのではないかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、デュタステリドはフィナステリドの1.6倍の育毛効果があるというデータが報告されています。薬剤を服用すると、薬剤の血中濃度は急激に上昇しますがその後は成分が穏やかに減っていきます。服用直後と比べて血中濃度が半分の濃度になるまでかかる時間のことを「半減期」といいます。デュタステリドはフィナステリドよりこの半減期が長いため、つまりデュタステリドの方がより長い時間体内に留まり作用し続けることが可能な薬剤と言えます。

自作ヘアサイクル 改

デュタステリドの耐性

長期間服用していると身体に抗体が作り出され、耐性が生まれるのかと不安になる方もいらっしゃるかと思います。結論から言えば、耐性が発生する可能性は、ありません。デュタステリドの臨床試験や実際の臨床現場で耐性が確認されていないのが現状です。デュタステリドが効かないというのは、他の原因による場合があります。正しく服用をしていないと十分な効果が発揮されていない可能性があります。デュタステリドの耐性ができないように「フィナステリドと交互に飲む」という方法をしている方がいらっしゃいますが、デュタステリドとフィナステリドの効果は似てても成分は異なりますので、正しい効果を得ることができません。服用し始めて半年以内の判断で効果がでないと服用を中断する方がいらっしゃいますが、最短でも半年は継続的に服用しなければ、効果を実感することはできません。その他にも、すでに髪の毛の寿命が終わってしまっていて治療薬の効果が現れなかったり、遺伝的要因が強すぎた可能性もあります。デュタステリドを使っても効果が出ない人の2割の方は、ジヒドロテストステロンの影響を高める「5α還元酵素の活性」と「アンドロゲン受容体」の2つの要素を生まれつき遺伝されているため、薬剤が効きにくい体質である可能性があります。

デュタステリドの効果的な服用方法

デュタステリドは、1日1錠と決められており、毎日決まった時間に服用することが大事であるとされています。毎回異なる時間帯に服用すると、一定の血中濃度が保てなくなるため、十分な効果が発揮されない可能性があります。デュタステリドに限らず一般的に薬剤は肝臓によって代謝・分解されます。アルコールも例外ではありません。アルコールと同時に摂取した場合、アルコールの分解が優先されデュタステリドの代謝が後回しにされる可能性もあります。その場合は、アルコールを飲む時間帯を避けて服用する必要があります。また、服用量を個人の判断で勝手に増やすことは危険なのでしないようにしましょう。その他にも、AGA治療薬として使われているミノキシジルがあり、デュタステリドと併用することができます。この治療薬は、血管拡張により血行を促進させ、毛母細胞を活性することで、髪の成長を早める働きをします。デュタステリドの効果で抜け毛を防ぎ、ミノキシジルによって頭皮へ栄養素を行き渡らせることで、高い発毛効果が期待できるようになります。ただし、デュタステリドとミノキシジルの二剤を併用する際は、自己の判断で併用開始するのではなく、AGA専門のクリニックの医師に相談することが、望ましいでしょう。

DSCN0087
ページの上部に戻る
Copyright © propecia All Right Reserved
固定バナー