AGA(男性型脱毛症)の治療薬と言えば「プロペシア(フィナステリド)」、「ミノキシジル」、「ザガーロ(デュタステリド)」などが有名であり、当サイトのコラムでも様々なAGA治療薬をご紹介してきましたが、今回はプロペシアのジェネリックであり、ロイドラボラトリーズ社から販売されている「フィナロイド」についてご紹介いたします。
プロペシアのジェネリック
当サイトのコラムを読まれている方はご存知かもしれませんが、プロペシア(Propecia)はフィナステリド(Finasteride)を主成分としたAGA治療薬です。アメリカのメルク社が開発した抗アンドロゲン薬であり、もともとは前立腺肥大症の治療薬として開発がされていましたが、臨床試験中に前立腺肥大症を改善させる効果だけではなく、抜け毛が減ったりとそういった作用があることが見つかり、その結果1992年に前立腺肥大症の治療薬として「プロスカー」1997年にAGA治療薬として「プロペシア」がアメリカで販売が開始されました。その後、世界で販売が開始され、日本では1年間の臨床試験を経て、2005年に販売が開始されました。その後、プロペシアは2015年に特許が満了したことによって、国内外問わず様々な製薬会社からプロペシアのジェネリック医薬品が販売開始されることになりました。
ジェネリックは「後発医療品」や「ゾロ」とも呼ばれています。ちなみに「ゾロ」とは、特許が満了した後、他社製薬会社よりジェネリック「ゾロゾロ」と販売されることから「ゾロ」と呼ばれているそうです。
日本で初となるプロペシアのジェネリック医薬品を販売したのが「ファイザー株式会社」です。2015年に「フィナステリド錠ファイザー」0.2㎎と1㎎の量用量が販売開始され、その後、2016年に沢井製薬、東和薬品、あすか製薬、クラシエ。武田テバ、富士化学工業と続々と販売が開始されました。
海外では
インド
→「フィンペシア」、「エフペシア」、「フィナバルド」、「フィナロ」「フィナックス」
フィリピン
→「フィナロイド」
タイ
→「ハリフィン」、「フィライド」
などが販売されています。
フィリピンのプロペシアジェネリック「フィナロイド」
フィナロイドは「ロイドラボラトリーズ」が製造販売しているプロペシアジェネリックであり、ロイドラボラトリーズ社はフィリピンのルソン島中部ブラカン州の州都マロロス市に本社がある1989年創業の製薬会社になります。フィリピンの他にもアメリカ・インド・インドネシア・タイ・シンガポール・ベトナムなど様々な国に支店を構えております。
フィナロイドは2016年に販売が開始されました。他のプロペシアジェネリック同様フィナステリドが1mg配合されており、効果効能は変わりません。ロイドラボラトリーズはフィナロイドの他にも、ミノキシジルタブレットや、ダイエット薬でもおなじみのゼニカルのジェネリック「オルリファスト」や不眠症改善薬の「ゾビクロバン」など様々な医薬品やサプリメント、医療機器などの販売や開発を行っております。
「フィナロイド」の服用方法
フィナロイドの飲み方などは他のAGA治療薬と変わりなく、食前・食後、どちらに飲まれても大丈夫です。飲む際は水か白湯などがオススメです。牛乳など脂肪分のあるものやグレープフルーツジュースなどと一緒に飲むのは相性が悪いので止めましょう。牛乳は一緒に飲んでしまうと薬の成分が牛乳のカルシウムと結合してしまい、成分の吸収が悪くなってしまいます。グレープフルーツジュースはグレープフルーツに含まれる「フラノクマリン」代謝酵素を阻害する性質がありますのでフィナロイドを含めお薬を飲まれる際は気を付けましょう。またアルコールは少量のお酒でしたら飲んだ後も大丈夫ですが、飲み過ぎは肝臓に負担がかかってしまったり、副作用高めてしまう危険性がありますので飲み過ぎにはお気を付けください。
AGAの治療薬は毎日飲むことが大切になってきますので、飲み忘れを防ぐためにも服用する時間を決めておくと良いでしょう。
「フィナロイド」の副作用など
フィナロイドの主成分であるフィナステリドはAGAに対して効果がありますが、次のような副作用が報告されています。
男性機能障害、肝機能省、かゆみや発疹、睾丸痛、めまい、などがあります。しかし、どれも発生率の低い副作用となりますので過度にこの副作用を心配する必要はないでしょう。もし服用して何らかの異変を感じた場合はすぐにでも病院に行き医師に診てもらいましょう。
フィナロイドはキノリンイエローフリー
キノリンイエローはインド製のプロペシアジェネリックの錠剤のコーティングとして使用されていた添加物です。2012年から2014年頃まで製造されており、その添加物は発がん性があることが報告されました。現在ではキノリンイエローが含まれているものは販売されていませんので、安心して服用できます。