プロペシア以来の飲む薄毛治療薬、デュタステリドを主成分とする5α還元酵素阻害薬、グラクソスミスクライン社(GSK)が製造販売するザガーロ(ZAGALLO)の処方・販売がとうとう開始されました。
ザガーロが処方・販売開始
ザガーロとアボルブは成分も用量も製薬メーカーも同じ
新しい薄毛・AGA治療薬、グラクソスミスクライン社(GSK)が製造販売するザガーロ(ZAGALLO)が2016年6月13日発売開始されました。ザガーロはデュタステリド。2015年9月に厚生労働省に承認されて、2015年11月に発売予定でしたが、フランスの工場でトラブルが起き、発売が延期されていました。ザガーロの成分はデュタステリド。デュタステリドはプロペシアと同じようにもともと前立腺肥大症の薬剤でした。(プロペシアはプロスカーという薬剤でしたがザガーロはアボルブ、アダポートという名前で販売されていました。アボルブ0.5mgは日本でも前立腺肥大症薬として認可され、ザガーロを製造販売するグラクソスミスクライン社の製剤です。ザガーロが発売延期になった時にアボルブも販売が中止になっていました。実はザガーロとアボルブは同じ薬剤工場で作られており、パッケージなどを変えただけ同じ薬剤なのです。また両剤とも0.5mgカプセルになっており、用量も同じです。
*ザガーロカプセル0.5mgの画像
ザガーロの効果
ザガーロとプロペシアの効果の違いを比較
ザガーロは0.1mgカプセルと0.5mgカプセルが販売されていますがプロペシア1mgとザガーロ0.1mgがほぼ同等の発毛効果があり、ザガーロ0.5mgカプセルはプロペシア1mgよりも約1.6~1.7倍高い発毛効果と約1.5倍高い育毛効果を有していることが臨床試験で判明しています。そのため髪の毛の量も、髪の毛の太さもザガーロ0.5mgカプセルが高い効果を有していると言えるでしょう。
ザガーロはプロペシアと同じようにAGAの原因である男性ホルモンDHT(デヒドロテストステロン)を抑制します。プロペシア1mgを服用している方では約60%弱のDHT抑制率ですがザガーロは約90%強の抑制率があります。そこがザガーロとプロペシアの違いです。ザガーロはプロペシアが作用しないⅠ型5α還元酵素阻害にも作用します。そのためにプロペシアよりも高い効果があるわけですね。海外の臨床試験ではプロペシアからザガーロ(デュタステリド)への切り替えで約78%の方がより高い発毛効果があったと報告されています。
プロペシアの適応は「男性型脱毛症の進行遅延」ですが、ザガーロの適応症は「男性型脱毛症」です。適応症の記載のされ方にもザガーロがプロペシアより高い発毛効果があることが分かりますね。
ザガーロの飲み方・服用
1日1回飲み忘れずに。
ザガーロの飲み方・服用方法は添付文書上、通常0.1mgカプセルを1日1回服用することになっていますが0.5mgカプセルの方が発毛効果が高いため0.5mgカプセルの服用が一般的になるでしょう。(プロペシアも通常0.2mgですがほとんどの方が1mg錠を服用しています。)食事に関係なく服用することができます。食前、食後、寝る前関係なく服用して構いませんが飲み忘れしにくい時間をお勧めします。20歳未満での安全性及び有効性は確立されていません。
ザガーロの副作用
プロペシアと同様にED、性欲減退などの副作用
ザガーロの副作用ですが作用機序がプロペシアと同様ですので性欲減退、ED、などが知られています。プロペシアに副作用はわずか4%と非常に安全性が高い製剤です。より発毛効果が高い分プロペシアよりは副作用の頻度は少し多いですが他の薬剤と比較してそれほど副作用の頻度が多いとは言えません。詳しくはザガーロの添付文書やインタビューフォームをご確認ください。
ザガーロの価格(値段)
東京で最安値はユナイテッドクリニックの8,300円
市場価格は12,000円~13,000円が予想されています。ザガーロは保険診療ではありませんので薬価はなく各クリニック(病院)ごとに価格が違います。薬代だけではなく、診察料、処方箋料などの費用が発生する場合がありますのできちんとザガーロの薬代以外の費用を確認することをおすすめします。
毎日服用しなければいけない薬剤ですので安いがいいに決まっています。東京、大阪、名古屋、福岡等都市部ではもう少し安い処方価格で購入できそうです。2016年6月15日現在、最も安い価格(最安)での処方はユナイテッドクリニックの30日分1箱8,300円のようです。ユナイテッドクリニックは池袋院、上野院、新橋院、大宮院、(横浜院)があります。口コミでも評判・評価の高いAGA専門クリニックです。患者さま負担は薬剤費用のみで、診察料や処方箋料などの費用はかかりません。
ザガーロとミノキシジル
ザガーロとミノキシジルは作用機序が違うため併用が効果的
プロペシアとミノキシジルは非常に相性の良い組み合わせです。作用機序が違うため相乗的な発毛・育毛効果が期待できます。プロペシアとミノキシジル外用剤は2010年に日本皮膚科学会がは発表した男性型脱毛症診療ガイドラインで両剤とも推奨度Aとされています。単剤、もしくは併用がスタンダードな治療法と言えるでしょう。ミノキシジルタブレットは日本では未承認ですがAGA専門クリニックでは必須といえる治療薬で最も高い発毛効果が期待できます。
ザガーロとミノキシジルですが実は併用した場合の臨床試験の報告はありませんが、プロペシアと同作用機序でより強力なザガーロです。プロペシア、ミノキシジルの併用と比較して、より高い発毛・育毛効果が期待できると思われます.
ザガーロジェネリックについて
ザガーロとアボルブ・アボダート
先述した通り、ザガーロとアボルブは成分が同じで製薬メーカー(グラクソスミスクライン社 GSK)も同じ、作られている工場も同じです。アボルブは以前から前立腺肥大症で厚生労働省から認可されていました。そのためアボルブのジェネリックがザガーロといった感じです。また成分のデュタステリド自体は以前から海外で前立腺肥大症、薄毛・AGAに適応を持っていました。海外ではアボダート、デュタス、デュプロストなどが有名です。
ザガーロの通販・個人輸入
ザガーロはAGA専門クリニックで処方を
ザガーロなどAGA治療薬について通販や個人輸入では偽物が非常に多いことが報告されています。激安、格安だからといって健康被害がおきてはいけませんし、また厚生労働省もAGA治療の通販・個人輸入に注意喚起をしており、病院など国内の医療機関への受診を勧めています。AGA専門クリニックでは院内処方しているところが多いので、人目を気にせず、治療が受けることができプライバシーが保護されていておすすめです。薬局で処方箋を出してザガーロを処方されるといった手間や時間が省略できます。また専門のDrがいるため様々な発毛・育毛のアドバイスをしてくれるでしょう。
*画像はすべてグラクソスミスクライン社(GSK)HPより