ミノキシジルの誕生は、1960年代にアメリカのアップジョン社(現在はファイザー社)が作ったもので、血管拡張剤として開発されたものです。
すなわち高血圧の患者に対する内服薬として使用していました。
しかし、服用していた患者から毛の量が増えたという報告があり、発毛として効果を検証するために研究が行われました。何度もの研究・開発が行われ、1980年代に世界でで初めてミノキシジルを配合した発毛剤「ロゲイン」が発売され、ミノキシジル配合した発毛剤のスタートになります。
「ロゲイン」という発毛剤はあまり日本では認知が無いですが、海外ではメジャー商品で一般的に普及しています。
日本では別の商品名として、大正製薬から発売された「リアップ」と名目で日本国内初めてのミノキシジルを配合した発毛剤として1999年に発売されました。
発売開始直後は欠品になるほどの爆発的人気がありました。
「リアップ」、「ロゲイン」の両方とも頭皮に塗布として使用する外用薬ですが、AGA専門クリニックでは「ミノタブ(ミノキシジルタブレット)」というミノキシジルの錠剤(内服薬)があります。ミノタブの発毛効果が高いのですが、保健診療の皮膚科などの医院では取り扱いがなく、AGA専門クリニックのみでしか処方していません。
AGA治療において、短期間では発毛効果は実感がなく、半年以上のある程度の期間は継続して長く使い続けることが大切です。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルの成分は頭皮の毛乳頭細胞などを活性化し発毛・発育を促進させる効果があるとされています。脱毛症の患部に塗布する事で効果を得ることが出来ます。毛乳頭細胞は毛細血管から流れてくる栄養などを得て、毛母細胞に発毛の指令を与えてから発毛を促す役割があります。毛母細胞は毛乳頭細胞が得た栄養を使用して髪の毛を発毛する作用があり、ミノキシジルは2種類の細胞を活性化する事で発毛発育効果を促します。ミノキシジルには血管を拡張する効果もあるため、薄毛症状などの患部に塗布する事で通常より沢山の血液によって栄養が運ばれると考えられております。よってミノキシジルは塗布した箇所の血管を拡張させることにより多くの栄養を運び、発毛・発育を促す効果がありAGAの改善ができると言われています。
ミノキシジルの副作用
リアップやロゲイン等の外用薬で最も一般的な副作用として知られるのは頭皮の痒みです。外用薬に含まれる基剤成分成分であるプロピレングリコールに対するアレルギー反応がたまに確認されることがあります。日焼けした頭皮にリアップやロゲインを使用した場合、ワセリンやトレチノインを併用することによって過剰な成分の吸収が起こる場合があることがあります。
内服薬の場合は血管拡張による症状が副作用として知られています。
体毛の増加、むくみ、頭皮の痒み、不整脈、低血圧(立ちくらみも含む)、動悸、眠気等の副作用の報告があります。AGA治療を外用薬・内服薬のどちらかで開始して直後には脱毛の量が一時的に増加する場合があります。この症状は今までの薄毛状態で生えてきた髪の毛(やせ細った髪の毛の状態など)が
抜け落ち生まれ替わる髪の毛の時期になるため、髪の毛の状態一時脱毛状態になり抜け毛が多くなりますが髪の毛が多く抜けておかしくなったからといって治療を中止をしては薬がムダになります。治療を継続して薄毛の改善に努めていきましょう。
ミノキシジルとプロペシアとの併用
ミノキシジルとプロペシアを同時に使用して髪の毛の状態を常に確認していく事も珍しいことではありません。
プロペシアは5αリダクターゼを抑制することで抜け毛の原因を防ぐという働きをします。男性ホルモンのテストステロンと5αリダクターゼが結合することによってDHT(ジヒドロテストステロン)に変化することでAGA(男性型脱毛症)の原因となります。そのため、「脱毛を抑える」という重要な役割を果たすのです。
抜け毛を防ぐだけでは髪の毛は増えません。ミノキシジルとの併用することによって抜け毛をプロペシアで防ぎ、ミノキシジルで発毛を活発化させます。
髪の毛のサイクルを治療で正常化することによって薄毛の改善に進んでいきます。
ミノキシジルを適正使用するためには
男性型脱毛症のAGA以外にも、頭皮トラブル、ストレスや食生活の乱れなどが要因で薄毛になっていくことがあります。薄毛になった原因はどうしてかは、自身では分からないことが多くあると思います。自己判断で色んな治療を勝手にしてしまうと、改善どころか薄毛が進行したり悪化することも考えられます。AGA専門クリニックでのカウンセリングをオススメします。
AGA専門クリニックでは、どうして薄毛になったのかの原因を一人一人つきとめ、もっとも最適な治療プランを考えてくれます。また発毛効果がある薬は、ミノキシジルだけではありません。またミノキシジルは頭頂部には効果があることがわかっているものの、額の生え際などに効くかまでは、まだはっきりわかっていません。そのため他の薬と併用したり、ミノキシジル以外の薬を使った方が効果が出やすいこともあります。決して「すべての薄毛改善にミノキシジルを使えばいい」ことはありません。
薄毛に悩んだらまずは専門家に相談して、その上でミノキシジル効力を使うことをオススメします。