ベルトリド(Veltride)はデュタステリドを主成分としたAGA(男性型脱毛症)治療薬でありアボルブのジェネリック(後発医薬品)として世界で流通しています。認知度として同じデュタステリドを主成分としているAGA治療薬の「ザガーロ」だと日本国内でも有名ですので耳にしたことはあるかと思います。本来は前立腺肥大症の治療薬でしたがデュタステリドに発毛・育毛効果があることが発見されAGA治療薬としても販売されました。インドに本社を構えFDAからも承認を受けている製薬会社のインタス(Intas)から製造・販売されておりアメリカ・ヨーロッパにも製造工場をもち心臓病、糖尿病、腎臓、泌尿器などに用いる医薬品も販売しており様々な分野で活躍しています。AGA治療薬ではフィナステリドを主成分とした内服薬である「フィナロ」もあります。
AGAの原因
AGAとは「Androgenetic Alopecia」の略語で「男性型脱毛症」のことですが思春期以降の成人男性にみられる毛髪が減少する症状を指します。特徴として額の生え際・頭頂部もしくは双方の抜け毛・軟化が増加し薄くなっていきます。AGAはホルモンバランスの乱れが原因とされており男性ホルモンのひとつであるテストステロンが皮脂腺や頭頂部に存在する5αリダクターゼと交わることで生成されるジヒドロテストステロン(DHT)が毛乳頭細胞に存在する男性モルモン受容体に作用してしまいます。それが髪の毛の正常なサイクルを乱してしまい抜け毛や薄毛を増やしているのです。
ヘアサイクル
ヘアサイクル(毛周期)は「成長期・退行期・休止期」を繰り返しています。AGAになる方はホルモンバランスが原因でヘアサイクルが乱れてしまいAGAの特徴である額の生え際や頭頂部だけ「成長期が短く」なっています。正常な場合だと1日に100本前後が抜け、また生え始めるといわれていますがAGAだと特定の箇所だけが「周囲より毛髪の成長が遅く、太く・大きくなる前に抜けてしまう」ことから頭皮が露呈してしまうのです。ヘアサイクルには寿命があり健康な毛髪の場合は約2~6年が1回のサイクルを生涯で約15回程度とされています。最後のサイクルが終われば毛根が細胞分裂が停止し髪は生えてこなくなります。AGAになると「成長期」が短い分ヘアサイクルの消費が早まってしまい毛根の寿命を早く迎えてしまう可能性が高まります。ですからAGA治療は早ければ早いほど良いとされています。
ベルトリドの効果・効能
ベルトリドの主成分デュタステリドにはジヒドロテストステロンを生成する5αリダクターゼの働きを阻害することによりAGAの進行を抑えてくれる効果があります。5αリダクターゼにはI型とII型が存在しておりII型のみに作用するフィナステリドに比べデュタステリドはI型・II型の双方に作用し効果を発揮してくれるためAGA治療に期待できるが治療薬です。5αリダクターゼの働きを阻害することでホルモンバランスの乱れを正常化しヘアサイクルも整いAGAの進行を抑えてくれます。
ベルトリドの服用方法
用法・用量は0.1mg~0.5mgがあり1日に1回1錠となります。飲むタイミングに規定はありませんが効果持続時間が約24時間程とされていますので毎日同じタイミングに服用することで効果を切れさせることなく効率的に効果を継続できることと思います。ベルトリドには飲めば飲むほど抜け毛や薄毛を防ぐようなAGAを改善する効果はありません。またアルコールを摂取している状態での服用も薦めません。個人の判断はせず用法・用量は守って服用してください。
ベルトリドの副作用
主な副作用として「性欲減退・勃起不全(ED)・肝機能生障害」があります。稀有な副作用としては乳房痛や乳房の女性化がありますがAGA治療薬の副作用は一般的な治療薬より非常に少ないため安心して服用できます。未成年や女性の方、重度の肝機能障害をお持ちの方は使用できません。女性の方に関しては薬剤に触れることも認められておりません。女性はフィナステリドの成分を皮膚からも吸収してしまうことがあり、妊娠中や授乳中の女性が薬剤に触れると胎児の男性機能に影響が及ぶ恐れがあるため保管方法や管理は確実にしてください。
ベルトリドの購入方法
ベルトリドは日本国内では認可されてないため流通はなく通販での購入のみになります。デュタステリドを主成分とするAGA治療薬の中では安価なため海外では人気を得ているようです。近年ではインターネットにより様々な薬剤が安易に入手できるようになりました。それにより個人の輸入代行や業者、・インターネットショッピングも増加し、悪質なものでは個人の利益のために転売している方もいるそうです。結果、6割が偽造品とのデータもあり健康被害の報告もされています。通販を利用する上で考えなければならないことは①保証がない②自己責任となります。出来る限り専門のクリニックや病院での医師からの処方をお勧めします。
